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2020年04月25日

東京都庭園美術館 その二

東京都庭園美術館のホームページでも「旧朝香宮邸内装にかかわった人々」として、アンリ・ラパン(1873–1939)、ルネ・ラリック(1860–1945)、イヴァン=レオン=アレクサンドル・ブランショ(1868–1947)、マックス・アングラン(1908–1969)、レイモン・シュブ(1891–1970)と宮内省内匠寮が紹介されている。
このように「旧朝香宮邸内装にかかわった」フランス人芸術家は文化という分野で認められた存在であった。

中でもルネ・ラリックは高い評価を受けており、東京都庭園美術館のホームページで次のようにラリックを解説している。
≪ジュエリー・デザイナー、ガラス工芸家。シャンパーニュ地方マルヌ県アイ生まれ。素材の価値よりも作品の造形性を重視し、半貴石やガラス、角材などを積極的に用いて、植物、昆虫、裸婦などをモチーフとした象徴的なジュエリーを作り出し、アール・ヌーヴォー・ジュエリーのスタイルを確立した第一人者。その作品は1900年のパリ万国博覧会で絶賛された。1906年には香水商コティから香水瓶のデザインを依頼され、これを契機にガラス工芸に着手。芸術性が高く、なおかつ量産にも応えることのできる型押技法や型吹き技法で、カーマスコットなどの小品からモニュメンタルな建築用の大作までを手がける。1925年のアール・デコ博覧会場の中央にガラスの噴水塔《フランスの水源》を制作。その傍らには自身のパヴィリオンを出展するなど、アール・デコのガラス工芸家としての絶対的な評価を築いた。朝香宮邸のために正面玄関ガラスレリーフ扉をデザイン。大客室と大食堂のシャンデリアとしてそれぞれ《ブカレスト》、《パイナップルとざくろ》を提供している≫

庭園2.jpg
(正面がラリック作の女神像)

このように高く評価されているラリックについては、もう少し検討してみる必要があるだろう。

投稿者 Master : 2020年04月25日 10:05

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