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2020年04月23日

目黒駅 その二

目黒駅は、目黒区域でなく、品川区に立地する。
現在の目黒駅とバスターミナルである。高層ビル「目黒セントラルスクウエア」も立地する。

目黒西口.JPG

目黒西口2.jpg

セントラルスクウエア.jpg


どうして品川区に位置しているのか。
以前、目黒区に住んでいる人から聞いた話では、山手線(当時は品川線)がつくられるとき、品川から目黒川沿いを進み、目黒駅は目黒不動尊付近につくられる予定であった。
しかし、地元住人が、蒸気機関車の煤煙や振動が農作物に及ぼす影響を懸念して反対運動を起し、駅の場所を品川区上大崎の権之助坂上まで追い上げたのだ。というもの。
だが、鉄道関係者の間では、次のような見解が持たれているようである。
品川線当時は蒸気機関車で、電車ほどのパワーはなく、上り坂は苦手。そのため線路はなるべく高低差が少ないようにしたい。
目黒駅3.jpg
海抜の低い品川から、内陸の赤羽まで線路を敷く場合、その間は複雑な起伏があり、特に五反田から渋谷にかけての起伏が厳しく、蒸気機関車にとっては難所。
地形を検討したところ、目黒駅あたりを掘り下げて、切通にするのが最善だと考えたという。現在の目黒駅ホームが深い位置にあるのは135年前(明治18年)の、このような事情によるもの。
隣の五反田駅は高架ホームになっているが、それでも五反田~目黒間は、山手線で最も勾配がきついエリアである。

投稿者 Master : 2020年04月23日 09:55

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