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2007年04月24日

5月例会のご案内

 5月の経営ゼミナールは、5月21日(月)に開催いたします。

 2007年度のゼミナールのテーマの一つは、「世界から日本を見る」ということを提案いたしました。

 米国のライス米国務長官は、中東シャトル外交で和平プロセスを目指していますが、早速イスラエルのオルメト首相は、ライス国務長官の仲介でパレスチナ自治政府のアッバス議長と4月15日に首脳会談をしました。
 会談に先立ちオルメト首相は、将来のパレスチナ独立国家にむけて最大の争点となる国境やエルサレムの主権、難民の帰還について、アッバス議長と協議しない方針を明言しています。
 会談は始まったばかりとはいえ、和平の道への見込みは厳しいことが予測されます。

 今まで二年続いてアラブ社会並びにパレスチナについて重信メイ氏から解説を受けました。
 5月はイスラエル人経営者「マイケル・オージック氏」お迎えし、イスラエルの立場からイスラエルの解説をしていただき、多角度に世界を見つめ、イスラエルの理解を深めたいと思います。


1.日時 平成19年5月21日(月)
6時集合(食事を用意しています)
6時15分より山本紀久雄代表の時流講話 
経営ゼミナ-ルは6時半開始8時半終了予定
   
2.場所 東京銀行協会ビル内 銀行倶楽部 4階3号会議室
      千代田区丸の内1-3-1 Tel:03-5252-3791
      東京駅丸の内北口より徒歩5分(皇居和田倉門前)

3.テーマと講師
  「イスラエルからの視点」
 トレード アンド コンサルティング サービセス
 社長 マイケル・オージック氏

 略歴
DATE OF BIRTH :August 13, 1945 昭和20年8月13日生まれ
PLACE OF BIRTH :Haifa, Israel イスラエル出身

EDUCATION : 教育について
A. University : 大学


1971
        Technion - Israel Institute of Technology, Haifa, Israel.
        Electrical Engineering Faculty, B.Sc.E.E. degree.
1973
        Tel-Aviv University, Israel. Engineering Faculty
1974
        Osaka University of Foreign Studies, Osaka, Japan
        Intensive Course of Japanese Language.
1977
        Kobe University, Kobe, Japan, Engineering Faculty, 神戸大学
        Electronic Engineering Department, M.Sc.E.E. degree.
(Studies in Japan under a special scholarship from the Japanese Ministry of Education).
  

B. Other : その他
1979   
        Israel Export Institute - Advanced Course for Overseas
        Marketing.
1980
        I srael Institute of Productivity - Business Administration
1983   
        The Japan Foundation, Tokyo, Japan - Advanced Japanese
        Language.

WORK: 仕事

1971 - 1974
        Motorola Israel Ltd., System Engineer
1977 - 1981
        Telrad Ltd., Marketing Engineer and, later, Export Manager.
1981 – 1983 
        Representative in Japan & Far-East for a major Israeli
        corporation.
1984 - Today
        Trade & Consulting Services (現在)


5月21日(月)開催の例会に、多くの皆様のご参加をお待ち申し上げます。


* 会費  オブザーバー参加の方は、当日会費として1万円をご用意下さい。

本サイトの参加申込フォームよりお申し込みください。
http://www.keiei-semi.jp/zemi_reikai.htm

投稿者 Master : 12:55 | コメント (0)

2007年6月例会の予定

6月の経営ゼミナールは、6月18日(月)に開催いたします。

5月に引き続きまして、「世界から日本を見る」というテーマでございます。
 昨年よりBRICSの国々より講師をお招きして、発表をしていただいておりますが、6月は法政大学大学院(MBAコース)客員教授でいらっしゃいます増田辰弘氏より、アジア経済について発表していただきます。

 ぜひ、6月18日(月)もご予定をいただきますようお願いいたします。

投稿者 Master : 12:50 | コメント (0)

2007年04月20日

2007年4月20日 普遍性で考える

 環境×文化×経済 山本紀久雄
2007年4月20日 普遍性で考える

4月8日の選挙は現職勝利が多数
 第16回統一地方選は4月8日、前半戦の13都道県知事選と4政令指定市長・県会議員・市会議員選などが行われました。
 さいたま市浦和区も市議会議員選挙で、毎日うるさい選挙カーが走り回り、8日の夜半に議席が決まりました。トップ当選は自宅すぐ前の40歳民主党議員、二位に三倍の得票差で、いつもにこやかな笑顔で感じのよい挨拶をする女性が、この議員の奥さんです。二位は市議会議長もつとめた自民党大物議員、この人物はさいたま市管轄の福祉法人の代表で、私がそこの評議員をしている関係で、投票は悩みましたが、結局、当選者は定数八人中現職が七人、元職が一人という結果で新人当選はありませんでした。

 知事選の方も、東京の石原都知事はじめ現職九人が全員再選されました。日経新聞春秋は「民意は結局、雪崩をうたず地滑りもしなかった」と伝えましたが、この選挙結果は花見と同じでないかと思います。

現職勝利は花見と同じ
 日本の花見は独特で、一本二本の桜花を見るのでなく、大勢の群集で、群がっている桜を、飲食しながら見る、こういう花見は世界中にないと専門家が指摘しています。花の観賞は世界中で当たり前のことですが「郡桜、飲食、郡集」という三要素が独特なのです。
 確かに、桜の名所に行きますと、全体の郡桜がこちらの気持ちを豊かにさせ、全体の調和が美しさを創造しています。よく見れば、枯れかかった幹枝もあるはずですが、郡桜全体の咲き誇りが、個別の問題点を覆い隠し、桜木の下で飲食する郡集の酔いが、それに輪をかけます。
 選挙で現職が多数勝利したのも、この郡集心理と同じではないかと思います。個々には問題、不満があるでしょうが、所属する行政全体の運営について、雪崩を起す程ではない、という民意を反映したと思います。

マスコミで報道される事件・事故
 東京の石原都知事が当選談話で「嫌なことが多い日本の現状をオリンピックで変えたい」と発言しました。今の日本は問題が多いという認識を持っているのです。
また、毎日々、マスコミは多くの事件・事故を、報道のトップ記事として報道していることが多い状況です。先日、元検事の人とお会いしたら「どうして日本は、このように問題が多いのでしょうか」という発言があり、周りの人も同調する雰囲気で、日本の現状を問題点多しと考えていることが分かりました。
 マスコミが、目立つ事件・事故を取り上げ、そこに関心を向ければ、このような気持ちになるのも当然と思います。

よいことを取り上げればたくさんある
 選挙の翌日(9日)の日経新聞「核心」は次のように述べました。
1.先月、国土交通省が発表した公示地価は全国平均で16年ぶりにプラスとなった。土地デフレもようやく終わった。
2.2002年に始まる景気回復は「実感がない」と言われながら「いざなぎ景気」を抜いて戦後最長になると、さすがに御利益が目に見えてきた。
3.三選を果した石原慎太郎東京都知事は、選挙戦中の記者会見で「(二期八年で)都財政は完全に再建できた」と胸張った。
4.東京都は特に恵まれているが、地方全体でも07年度末の自治体の債務残高が四年ぶりに割る見通しで、国よりひと足早く借金財政のピークを脱した。
5.国も、07年度予算では、新規国債発行額を過去最大幅の4.5兆円圧縮できた。2011年度に国と地方合わせた基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化させるという政府目標の前倒し達成も期待できる。景気回復のおかげである。
6.人口減にも歯止めがかかる。05年は死亡者数が出生者数を上回り「人口減少時代に入った」と騒がれたが、人口動態統計によると昨年(06年)11月、国内の日本人の人口が、一年一ヶ月ぶりに自然増に転じた。団塊ジュニアの婚姻数、出生数が増えたためだ。
7.企業の好業績は株価を押し上げ、公的年金や企業年金の運用利回りが改善し制度への信頼が増す。
この羅列の後に「日本経済に内在するさまざまな『難点』が持続的な景気拡大で覆い隠されている」と指摘し「景気が悪くなると好循環が逆転し、隠れた゛七難゛が再び表面化することも覚悟しなければならない」と結んでいます。
 つまり、今回の景気拡大を更にしっかりしたものにしていきたい、という主張が成されているのですが、最近の日本について問題点を探せばいろいろあるが、良いところを探してもいろいろある、という事例です。

事件・事故は減っている
 いったい全体、日本の問題点の事件・事故は増えているのでしょうか。減っているのでしょうか。警察庁のホームページからひろってみたいと思います。

          刑法犯の認知件数     凶悪犯
  平成14年  2,853,739件    12,567件
    15年  2,790,136     13,658
    16年  2,562,767     13,064
    17年  2,269,293     11,360
    18年  2,050,850     10,124

 刑法犯の認知件数は、平成14年まで7年連続して戦後最多を記録していましたが、平成15年以降毎年減少しています。
 平成14年が2,853,739件に対し、平成18年が2,050,850件ですから、4年間で802,889件減少しています。28%の減少率です。
 凶悪犯は平成15年の13,658件まで増加傾向でした。しかし、その後毎年減少しまして平成18年は10,124件ですから、平成15年に対し3,534件減少しています。26%の減少率です。また、ご存知の通り、交通事故も減っています。
 しかし、自殺者数は減っていません。平成9年までは年間二万人台であったのに、平成10年から急に増加し、年間三万人を超す人が自殺するようになりました。
 年齢的には中高年と高齢者が多く、その要因として「うつ病にかかっている割合が多い」と政府の自殺総合対策の在り方検討会が、4月9日の最終報告の中で指摘し、急速な改善は難しい状況という結論です。
 だが、テレビ番組がトップで報道していることが多い、事件・事故の発生件数はデータで見る通り、確実に減少している、という事実を認識する必要があります。

普遍性で考える
 物事の判断は事実を「普遍性と特殊性」に分けて考えることが大事です。マスコミから伝えられる事実報道の、どちらが主流で、どちらが支流なのかということです。バブル崩壊後の、当時の心理状態を省みますと、日本人の多くはマイナス不安に駆られました。「公になった問題は氷山の一角ではないか」「問題がさらに拡大する可能性が大きいのではないか」という心配・疑問に襲われ、先行き悲観論が多数見解になり、これが一気に経済・社会の停滞を招いたとも言えます。
 しかし、日経新聞「核心」の記事が指摘している内容、警察庁が発表している犯罪件数の減少、これらから考えますと、日本人の多くは現状認識として、全体方向の前途をプラスに受け止めた結果が「民意は結局、雪崩をうたず地滑りもしなかった」という今回の選挙結果として示されたのではないか、と考えています。
以上。

投稿者 Master : 16:29 | コメント (0)

2007年04月19日

あなたを守る900のノウハウ

2007年4月16日 「あなたを守る900のノウハウ」
株式会社創新 浅沼 賢氏

日本人が海外に出かける人数は1700万人を超えました。
浅沼氏は資生堂勤務時代に、国際事業に携わり、各国の責任者も経験した豊富な海外体験に、新たなる知識と情報を加味し「あなたを守る900のノウハウ」(東京図書出版会)を発刊いたしました。今回はこの本に最新の情報を加えて発表いただきました。

海外に行った日本人は、六人に一人が何らかの被害を受けているそうです。筆者も、海外で多くの事件・被害にあった経験があります。スリ、列車内での盗難、現地警察への事情聴取は三回、フランスの裁判所から証人出頭を命じられたこともあります。カード支払が、行ったこともない国から請求が来たこともあります。

浅沼氏の発表をお聞きしていて、再確認できたことがありました。それは「日本の基準で外国を判断してはいけない」ということです。
これは当たり前のことで、当然ではありますが、実際に現地に行き、その国の事例、特に事件・事故に遭遇すると、どうしても日本人の感覚で対応してしまいます。いつの間にか自然に日本人の感覚に戻っているのです。日本の常識は通じないのに、日本感覚で対応し、その結果、思わぬトラブルの拡大ということになる可能性が大きいのです。

しかし、現地で日本人感覚に立ち戻るのを恐れて、「あなたを守る900のノウハウ」に書かれていることを忠実に実行しようとすると、多分、成田空港まで行ったとしても、飛行機に乗れずに成田山新勝寺で終り、肝心の目的地海外には行けないという結果になると思います。あまりにも真剣に準備すると、緊張して行動が自らの準備内容に縛られてしまうという意味です。

ですから、「あなたを守る900のノウハウ」の全部は実行できないし、してはいけないと思います。これは多角度からの注意ポイントであり、一般的な教えガイド集なのです。実際は個々人の事情、レベル、体験度数で異なってくるはずです。

筆者が推奨する基準は「海外でつまらないことはしない。必要なことはする」です。では、「何がつまらないこと」で「何が必要なこと」なのか。それは一人一人が自らの基準を作るしかありません。海外を経験し始めたときから、その記録を作り、その記録を積み重ね、その中から「つまらないこと」と「必要なこと」を整理していくこと、この作業を海外旅行の度に行って、都度、基準を見直していくことです。

つまり、行動⇒整理⇒反復、この繰り返しが海外での事件・被害を防ぐ最適対策と思います。浅沼氏の発表はこのことを教えてくれたと思います。      以上

投稿者 Master : 06:19 | コメント (0)

2007年04月05日

2007年4月5日 イメージ先行

環境×文化×経済 山本紀久雄
2007年4月5日 イメージ先行

春のパリ
 関空発のJALパリ便は学生の春旅行で満員。エコノミー席を見回すが、パソコン開いているのは自分だけ。皆、映画を見ているかゲームをしている。ビジネス客はいない。

 隣の大学生男女、女性がいつも独り言のように喋り続ける。男性は無口で、女性の言うことを黙って聞いている。時折、手持ちバックの収納と出し降ろしを女性が命じ、それを黙って行っている。この女性、パリに着陸する直前、滑走路混雑のため飛行機が旋回しだすと、突然、子どもが泣き出したような声で「頭が痛い、痛い・・・」と、喉の奥からヒューと絞りだすように叫ぶ。この声を聞いたとき、どこかに幼い子どもがいたのかと探したほどの独特の泣き声。客室乗務員が何人も来て、お凸を冷やし、鼻から耳に通す薬を持ってきて対応しているうちに納まって、ドゴール空港に着陸したら、ケロッと元気になって、再び独り言のように喋り続け、男性は黙って聞き、手持ちバックを二人分下げて機内から出て行く。こういう女性は将来どうなるか。余分な心配だが・・。
 大学生が多い実態はルーブル美術館でも確認できる。ルーブル美術館では世界中の観光客によって床が軋めいているが、この時期目立つのは日本人学生の一団である。一階中庭に面した椅子で休んでいると、女子学生二人が「ピラミットが反対なっているところはどこですか」と聞いてくる。集合場所が分からなくなったのだ。突然に「ピラミットが反対なっているところ」と聞かれてもこちらも分からず、いろいろ相手に質問して記憶していることを聞きだし、ようやく集合場所らしきところへの行き方を教える。

日本人はイメージ過剰反応
 ところが、パリの、一昨年の秋から昨年の春は、日本人は少なかったと言う。その理由は2005年秋の移民系若者による各地での暴動と、2006年春の初期雇用契約に反対する学生や労組のデモなどが、世界中に大きく報道された結果、日本や他の一部の国の観光客が減った。
 しかし、その時もパリはいつもの通り年間2600万人訪れる観光客であふれていた。日本人は過剰に反応し過ぎる。一般の人は通常の生活をしており、パリの日常は問題なかった。もっと一般のパリジャンの実態をつかむべきだと言う。(パリ観光・会議局局長2006年7月12日日経新聞)
 日本人は事件に敏感だということは外国旅行関係者からよく聞く。確かに、日本人はマスコミ報道を信じ、それを頼りにし、鵜呑みにしやすい。つまり、与えられたイメージ情報に左右されやすく、それで行動が制約されていく。逆に言えばガイドブックに掲載されていないところや、一般家庭に訪問しないということを示している。
従って、その国の実態を把握し難い習慣が日本人にある。

農業祭に日本人はいない
 ルーブル美術館に大勢の日本人が押し寄せている同じ日の「農業祭」、その会場では日本人を見ない。「農業祭」とは、既に100年以上開催しているパリ名物の「フランス物産展」で、農・海産物から牛豚羊馬から犬猫も出展していて、パリ市民最大の楽しみイベント。地下鉄12号線ヴェルサイユ駅上の広い会場は、家族連れが各地名産の買い物を楽しんでいる。ここへ毎年行く当方の関心事は、パリ市民が何に興味を持ち、どのような物を買うかという日常実態をつかむことだが、それに加えて、金メダル受賞の生牡蠣を食べ、金賞ワインを飲むこと。これがすべて無料。今年もブロン牡蠣を十数個食べ、シャブリ白ワインをティスティングし、価格を聞くとワンボトル124ユーロだと言う。二万円近い。美味いわけだ。
 因みに、パリの「農業祭」は日本のガイドブックでは紹介されていない。

フランスの経済
 フランス経済は順調で、2006年度の実質GDPは2%成長しているし、2006年2月の失業率は24年ぶりの低水準(8.4%)、主要40社の2006年12月期純利益は10%増と好調、その上欧州一の「子だくさんの国」に変身している。一般人たちの日常生活がこのような経済実態をつくりあげているのだ。だから、その国の実態をつかむにはマスコミ情報に加えて、パリジャンの素顔生活に触れることも大事。

パリジャンの生き方一例
 パリジャンの生き方実例を一人ご紹介したい。
地下鉄一号線終点ヴァンセンヌの森に近い住宅街は、パリの高級住宅街だ。有名私立小学校もあって、親が子ども連れて大勢登校している。中にはランドセルを親が背負っているバカ親姿もある。
 その一角のアパートメントに53歳の女性経営者を訪ねた。エレベーターで6階へ、玄関ドアを開け入ると広い居間。ガラスの机とテーブルがオシャレ。職業は不動産仲介業。事前に駅近くのオフィスに寄ってみた。なかなか立派な事務所。物件を見ると
230万ユーロの建物(34,500万円)や180万ユーロ(27,000万円)。高額物件を扱っている。
 屋内にある階段を上がると屋上で、ヴァンセンヌの森とエッフェル塔が見渡せ、近くに動物園もあり、隣のアパートメント屋上はプールとなっている。主人はコンピューター会社社長。起業したのはバブル崩壊した時。不動産が値下がりし、買い手もいない時だった。だが、どんな不況でも不動産を買う人はどこかに少ないけど必ずいる。という信念で不況を突破してきた。
 いつもCA va?(サヴァ・元気?)と聞かれたら、つねに元気ですと答えることにしている。この気持ちが本当に大事なことで、この生き方ですべてに対応し、うまくやってきた。どんなに環境が変わっても同じ生き方をする。変えない。生き方信条は「積極的」の一言。「積極的」にするためのコツは、自分の頭の中だ。脳細胞で決まる。
 もう一つ意識しているのは、常に人生の新しい計画を持つことだ。死ぬまでこれを続けること。この考え方が、年毎にさらに積極的になっていると自分で確信し、今後も続けていく。
 世界は、一般の人の行動結果の積み重ねで、その国の実績がつくられていく。それはフランス・パリでも同じだと再確認した。

前駐日韓国大使の発言
 この3月に駐日韓国大使を退任し、帰国し又石大学総長になった「羅鍾一」氏が次のように述べている。(2007年4月2日日経新聞)
 「駐英大使などを歴任したが、日本にはなじみがなかった。日本人に対する様々な偏見が耳に入ってきたのも事実だ。外国人嫌いとか、本音と建前を使い分けるとか・・・。社会科学者として『国民性の違い』というものはあまりないとの持論を持ちながら、実際には偏見に影響されかねなかったのだ。
 ところが、暮らしてみた日本は、海の外で考えていたものと相当に差があった。日本人は行儀が良く気配りをしてくれる半面、率直でもあった。その点を趣味のテニスなどを通じ強く感じた。離日を名残惜しんでくれる仲間には、韓国人と変わらない情の深さがあった。
 昨年秋、妻と一緒に長野・上高地を訪れた。印象的だったのは、日本人の自然に対する態度だ。自然を観賞して休息を取り、保護も怠らない姿勢に教養を感じた。
 言葉の美しさとも相まって、日本人を嫌だと思ったことはない。高校を卒業した息子に、日本への留学を勧めた。すぐに韓国の大学に進学するより、日本に来て学ぶことが大事だと考えたからだ。人はイメージを先行させがちだが、日常に溶け込んだものは強い。日本の『日常』を体験し、固定観念に左右されない日本観を持てるようになった」
 この内容、日常体験の重要性を述べている発言だと思う。

ボンジュール・パリ
 日本人がパリジャンの素顔の生活に触れる「ボンジュール・パリ」を企画中だと、パリ観光・会議局局長が述べている。パリだけでなく、世界の実態を妥当につかむためには、塊だけでなく、個人としての一般人の中味に目を向け、その人の考え方を聞くこと、そのようなことの継続が、その国の「実態」を把握する近道ではないかと思う。以上。

投稿者 staff : 11:53 | コメント (0)