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2008年12月16日

12月例会の感想

経営ゼミナール第346回定例会が行われましたので、その様子をご報告いたします。
今回は、セキュアプランナー・京師美佳様をお招きし、お話を伺いました。

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今回のテーマは『セキュリティ(防犯)』。
皆さまのオフィスやご自宅では、防犯対策をなされておられますでしょうか。
一年の内で最も盗難件数が多いのは師走、つまりこの時期なのだそうです。景気の停滞その他の事情で、生活に困窮する人が増え、今まで窃盗犯ではなかった人たちが窃盗に走ってしまうため、なのだそうです。
参加者の方々から「いや実は…」と過去の窃盗被害の実例も飛び出した今回のゼミナール、様々な驚愕の事実が京師氏によって語られました。

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今回の講師、京師美佳氏(左)と、時流講話を発表する山本紀久雄代表(右)。

京師氏はお父上を警察署長に持つ警察一家に生まれ、普通のOLをご経験の後、「鍵師」に憧れ現在のお仕事を勉強されたそうです。
今では教えることを禁じられている「ピッキング(鍵開け)」の講習を受け、鍵開けの技術をマスターしておられます。講演中もその様子をビデオで見ることができました。
その間何と18秒。
驚くべき早業でした。
あっという間にカギを開け、あっという間に金品を奪って逃げる。
その間5〜10分程度。
こんなに効率よく大金を稼ぐ方法は他にないのではないでしょうか。
が、翻って考えると、それ以上時間のかかる盗難は、諦めてしまう泥棒が大半なのだそうです。
ここに、防犯の極意があると感じました。
すなわち、「10分間で侵入し金品を発見し持ち出すことを困難にしておく」ということが、防犯上の重要な点であるということなのです。

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プロジェクターを用いてビジュアルに分かりやすく盗難の手口などを解説していただきました。

「犯罪機会論」なる言葉があるそうです。
泥棒などに侵入される機会を減らすというのが、犯罪機会論です。
これは、事務所や住宅の部材を防犯性の高いものにかえるということもありますが、一方、泥棒に「狙われにくい」環境づくりを心がける、ということも大変重要なのです。
例えば、玄関に綺麗な花壇を並べ、道行く人に立ち止まって見てもらうようにしたり、家の前にベンチを置いてひと休みしてもらったり、家の前に常に人の目があるようにするというのも有効な手段なのだそうです。
また、家の前のゴミ置き場が荒れ放題になっていたり、窓ガラスが割れたまま放置していたりすると、管理意識の低い家だという印象を与え、泥棒に狙われやすくなるのだそうです。防犯設備を整えることばかりがよいのではなく、まずは防犯に対する意識を変えること。このことが最も重要で、かつ今からでも始められることだということを教えていただきました。

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今回は私たちの身近な話題ということもあって、非常に活発な意見交換が交わされました。
実際に被害にあった参加者からも寄せられましたが、泥棒は事前に下見を行っていることが多いのだそうです。
例えば、犯行の前に一度家に侵入し、家族のスケジュール一覧などを見て留守の日を確認する、じっと家の前を張り込んで、何時ごろ出かけるのかを確認しておく、ピンポンを鳴らして在宅か留守かを確認する、などです。非常に周到な調査をしているそうです。

「計画を遂行するには、事前の周到な計画と下準備が必要である」

これが、泥棒に学ぶ経営の極意だ。
山本代表の言葉で締めさせていただいた、今回の例会でした。

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2008年の経営ゼミナールはこれにて終了です。
本年も多くのご参加に感謝申し上げます。
2009年も様々なことを皆さんと勉強していきたいと考えております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

(田中達也・記)

投稿者 lefthand : 2008年12月16日 07:19

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