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2008年11月17日

11月例会の感想

経営ゼミナール第345回定例会が行われましたので、その様子をご報告いたします。
今回は、麗澤大学教授・大貫啓行様をお招きし、お話を伺いました。

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今回のテーマは「中国」。
中国という国はどういう国なのか。
中国は世界の国々の中で自らをどう位置づけ、どう振る舞おうとしているのか。
そして、日本は中国との関係をどう構築していくべきなのか。
大変興味深い内容です。

解説してくださったのは、大貫教授。

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大貫教授は現在、麗澤大学経済学部教授という肩書きをお持ちですが、実は東京大学法学部を卒業し、外務省、警視庁などの官僚ポストを歴任されたエリートであらせられます。
さらに実は、官僚と申しましても、国際社会における情報関係の最前線、つまり諜報部員であったのです。詳しいことはご紹介を控えさせていただきます。申し訳ございません。
公に公表することが難しいお立場にいらっしゃったということでお察しいただければと思います。
それだけに、とてもエキサイティングな内容でした。

大貫教授のお話を聞き、国際社会での出来事は、それぞれの国の立場や価値観によって解釈が大きく異なることを理解しないと、それぞれの国の行動原理を理解することができないということを痛感しました。「木を見て森を見ず」ということわざがあるとおり、大局を見通さないと目の前で起きている小さな出来事の意味が分からないのではないでしょうか。大貫教授はその大局を占うべき情報収集・分析に携わっていらっしゃった方で、そのお立場から聞くお話は、とても刺激に満ちたものでした。

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講演後の質疑応答も非常に熱の入ったもので、中国、アメリカ、日本の関係、さらにはその周辺諸国の話題も入り交じり、新聞報道など通り一遍の情報からでは得られない貴重なお話をいただきました。
質疑の熱は冷めやらず、懇親会でも熱い議論が交わされました。

最後に、日本の行く末について、日本のリーダーシップを担う人材が育っていないことを、大貫教授はとても憂いておいででした。今の官僚や大学のあり方など、厳しい問題提起がありました。
これは、国際舞台での影のお仕事から転身し、大学で若者に教鞭をとっていらっしゃる大貫教授の、「日本よ、もっと頑張れ」というエールであると理解しました。
日本よ、もっと頑張ろう。

(田中達也・記)

投稿者 lefthand : 2008年11月17日 23:12

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