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2008年09月24日

「『円通貨』はどこに行くべきか・・・経済アナリスト・北川宏廸氏」

経営ゼミナール ワンポイントレッスン 2008年9月22日
「『円通貨』はどこに行くべきか・・・経済アナリスト・北川宏廸氏」

今年の夏は猛暑で、9月に入っても暑さが続く中、米金融問題が連続発生しました。

9月7日 経営難に陥っていた住宅金融公社、ファニーメイとフレディマックの二社を政府の管理下に置く
と発表
  15日 米証券四位のリーマン・ブラザーズが破綻
     バンク・オブ・アメリカが米証券三位メルリリンチ買収で合意
 16日 米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)を米政府とFRBが救済に踏み切

  17日 株式の空売り規制の強化を発表
  18日 日米欧の主要銀行と協調してドル資金供給で合意
  19日 米政府が不良債権の買い取りを含む総合的な金融安定化策に乗り出す

救済、破綻、そして救済・・・当局の方針は揺れ動き、世界各国の株価は乱高下し、これだけ立て続けて大問題危機が発生すると、一瞬、普通の会話が止まります。

「大丈夫なのか」という不安感が先立ち、この12日間日常会話がこれに振り回されました。

この漠然とした「不安」に対し、北川氏が冷静に解説してくれました。それは日本のバブル崩壊後との比較です。約100兆円といわれた日本の不良債権、その解決に10年を要しました。

今回の米国発の金融問題も約100兆円、それが明らかになってからまだ1年2ヶ月、しかし、米国当局の対応は凄まじい程のスピード感で処理対応策を図っています。

この速さ、それが7日からの12日間で現れたと理解すると、日本人の処理スピード感覚とのズレが、漠然とした「不安感」になっているのではないか、との指摘。

なるほどと思います。我々は問題に冷静に対処することは承知しています。だが、そこに異例の速さが加わった場合、平静さを保ちえるか。それと同じことが今回の米金融問題と感じます。まず、この点を理解したいと思います。

今回の問題の本質は、すでに多くのところで語られ、北川氏からも指摘がありました。問題の本質追及は勿論大事です。

しかし、それより今回の大問題が日本企業にどのように影響してくるのか。そこの方がより大事です。
これについても具体的な提案がありました。

結論的にいえば、強みのある分野の更なる強化と、コストダウンを更に進める、ということでした。

最後に、我々は米国の不動産関係の商習慣が日本と大きく異なる、ということを理解しないまま問題分析しています。彼我の国情把握が前提条件と痛感しました。以上

投稿者 Master : 2008年09月24日 05:09

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