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2007年04月19日

あなたを守る900のノウハウ

2007年4月16日 「あなたを守る900のノウハウ」
株式会社創新 浅沼 賢氏

日本人が海外に出かける人数は1700万人を超えました。
浅沼氏は資生堂勤務時代に、国際事業に携わり、各国の責任者も経験した豊富な海外体験に、新たなる知識と情報を加味し「あなたを守る900のノウハウ」(東京図書出版会)を発刊いたしました。今回はこの本に最新の情報を加えて発表いただきました。

海外に行った日本人は、六人に一人が何らかの被害を受けているそうです。筆者も、海外で多くの事件・被害にあった経験があります。スリ、列車内での盗難、現地警察への事情聴取は三回、フランスの裁判所から証人出頭を命じられたこともあります。カード支払が、行ったこともない国から請求が来たこともあります。

浅沼氏の発表をお聞きしていて、再確認できたことがありました。それは「日本の基準で外国を判断してはいけない」ということです。
これは当たり前のことで、当然ではありますが、実際に現地に行き、その国の事例、特に事件・事故に遭遇すると、どうしても日本人の感覚で対応してしまいます。いつの間にか自然に日本人の感覚に戻っているのです。日本の常識は通じないのに、日本感覚で対応し、その結果、思わぬトラブルの拡大ということになる可能性が大きいのです。

しかし、現地で日本人感覚に立ち戻るのを恐れて、「あなたを守る900のノウハウ」に書かれていることを忠実に実行しようとすると、多分、成田空港まで行ったとしても、飛行機に乗れずに成田山新勝寺で終り、肝心の目的地海外には行けないという結果になると思います。あまりにも真剣に準備すると、緊張して行動が自らの準備内容に縛られてしまうという意味です。

ですから、「あなたを守る900のノウハウ」の全部は実行できないし、してはいけないと思います。これは多角度からの注意ポイントであり、一般的な教えガイド集なのです。実際は個々人の事情、レベル、体験度数で異なってくるはずです。

筆者が推奨する基準は「海外でつまらないことはしない。必要なことはする」です。では、「何がつまらないこと」で「何が必要なこと」なのか。それは一人一人が自らの基準を作るしかありません。海外を経験し始めたときから、その記録を作り、その記録を積み重ね、その中から「つまらないこと」と「必要なこと」を整理していくこと、この作業を海外旅行の度に行って、都度、基準を見直していくことです。

つまり、行動⇒整理⇒反復、この繰り返しが海外での事件・被害を防ぐ最適対策と思います。浅沼氏の発表はこのことを教えてくれたと思います。      以上

投稿者 Master : 2007年04月19日 06:19

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