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2005年10月18日

2005年10月 志楽の湯 柳平彬氏

2005年10月17日 縄文温泉「志楽の湯」から「言氣」を貰おう

JR南武線、川崎駅から二つ目の矢向(やこう)駅から歩いて五分、そこは九州熊本県の黒川温泉の再来かと思わせる雑木林が駐車場となっていて、その奥に低層木造の品よい建物が迎えてくれる、それが今話題の「志楽の湯」です。
今回は「現場・現地・現認」を目的とし、「志楽の湯」で同温泉の経営を行っている「グループダイナミック研究所長 柳平彬氏」から発表いただきました。

柳平彬氏から、世界各国のスパを研究し、同社が経営する「たてしなエクゼクティブハウス」の建設、その後も健康ビジネスという視点から研究を続ける過程で、黒川温泉の後藤哲也氏と出会った経緯、それは単なるスーパー銭湯や健康ランドでなく、自論の縄文時代をコンセプトにした温泉施設の誕生、それを実現するパートナーとして後藤哲也氏と巡り会った、という展開プロセスについて、哲学的に、情熱的に、世界の人脈からの提言内容も含め、熱っぽく語っていただきました。
一つの事業の立ち上げにつぎ込む柳平彬氏の深い情熱に、参加者一同、ただ唸るばかりでした。加えて、柳平彬氏の深い見識に頷くばかりでした。
事前に「化石海水の天然温泉」に浸かり、縄文ぶっかけそばに驚き、楽しんだ後でしたので、時間の経つのも忘れるほど活発な質問が続き、あっという間に終わりましたが、今回は静岡県や岐阜県からもご出席いただき熱心な討議が展開されました。

さて、経営的に考えますと、天然温泉としてのコンセプトワークと共に、マーケティングについても大いに参考となる事例でした。
今の時代のマーケティングは「新しい商品を新しい客に売る」ということは大いなる危険を孕んでいます。そこで多く行われているのは「今までの商品を違ったマーケットに売る」ということです。つまり、今まで客数・チャネル拡大で企業は成長してきたのです。ところが、これが限界になって来ましたので、今後は「新しい商品を今までの客に売る」ということが模索されてきています。しかし、この「新しい商品」という意味を、全く今までと異なるものと理解すると商品開発は難しくなってしまいます。今回の温泉という存在・モノは普通の存在です。ですから「今までの商品を時代感覚に基づき編集し直して新しく見せる」という作業ができるかどうか。
これが最大のポイントであると思います。

今まで知られている商品・モノを「時代感覚に溢れた価値観」で編集と直して「今までの客」に新しさを伝え、納得して貰って売る。それが今の時代に求められるマーケティングであり、それを実現し進めているのが「志楽の湯」であると感じました。以上。

投稿者 Master : 2005年10月18日 15:12

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