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2005年03月20日

ゲランドの塩の特徴・・・ゲランドの塩(8)

■ ゲランドの塩の特徴
ゲランドの天日塩の特徴は、なんといっても塩化ナトリウム以外のミネラル分が豊富で、特にマグネシウムが多く含まれていることだろう。(成分表参照)

(出典:ゲランドの塩物語 コリン・コバヤシ著 岩波新書より)
大西洋の陽光と風が穏やかなため、ゆっくりした速度で結晶が進行し、その時間の長さが、それだけミネラル分を取り込むことを可能にしているのである。ここがゲラルドの塩の美味しさである。
勿論、ミネラル分が多ければ多いほど美味しいというわけではない。全体の鹹味、苦味、甘味等が程よく交わっていて、けっしてニガリが強すぎてはいけないのである。

湿地帯のゲランドは、単細胞の微小な植物プランクトンが発生する。その代表的なものが、デュナリア・サリナという海藻の一種である。夏の塩田はデュナリア・サリナの繁殖で、水の色が赤っぽくなっている。デュナリア・サリナは生きている間と、死ぬ時にミネラルを輩出する。そのミネラルを取り込んで結晶するのでミネラルが豊富なのである。

また、淡いスミレのような香りと独特な風味も、デュナリア・サリナのおかげである。特に「塩の花」(フルール・ド・セル)は淡いスミレのような香りとともに、白く、味がまろやかで、多くのフランス料理のシェフが、ゲランドの塩を推薦する理由がここにある。更に、料理一般のつかわれる「粗塩」(グロ・セル)でも、塩をこの「粗塩」(グロ・セル)に替えただけで確実に「料理の腕前が三倍ぐらいあがった」といわれるほど、評価が高いのである。

加えて、ゲランドの塩は、地中海の塩に比べて、水に溶解しやすく、すぐに体内に吸収されるため、ダイエット効果が高いともいわれている。
この他に、自然海塩が喘息や皮膚アレルギー等にも効果があり、タラソテラピーや他の医療法方法にも使用されている。

経営ゼミナール代表 山本紀久雄

投稿者 Master : 2005年03月20日 16:40

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