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2005年03月20日

ゲランドが登場した背景・・・ゲランドの塩(3)

■ ゲランドが登場した背景
サイエ村「塩職人の家」におけるモランドー・イヴォン氏の説明内容を紹介する前に、ゲランドの塩が今日なぜこのような高い評価を受けるに至ったのか、その背景について検討してみたい。

現代の先進国はグルメ時代に突入している。グルメの最大の目的は「美味しさ」の追求であるが、その美味しさを追求しているうちに、その裏側に「どの食品が一番安心できるか」という問題があることに気づいた。
毎日食しているものが果して人間としての我々に安全であり、安心感を持って味わえるのか、という基本的な問題がグレーゾーンとして大きく立ちはだかっていることに気づいたのである。食の生産状況の実態がよく分からないまま、毎日、生産者から提供される食材を受け入れているという、漠然とした不安感を持った食生活をおくっているのである。つまり、つくっている側の実態がつかめ得ないのである。
これが現代の先進国に共通した問題点である。

しかし、この一般的な問題点に加え、日本の場合は更に問題が重なっている。それは日本の食品は輸入が圧倒的に多いのであるから、日本人の殆どは自らの眼で、自分が食している食材の生産現場を確認しようとしても簡単に出来ない、という地理的条件の問題がある。
第二次大戦後の日本は経済大国に向かう方針のもとに、食糧自給率を疎かにしてきたつけが、今まさに日本人食生活の不安感覚として表れているのである。

そこで多くの人は少しでも安全・安心感を得ようと、「有機栽培食品」という表現表示の食品に関心を持つのであるが、このような現代の不安問題点解決から発した「有機栽培食品」レベルとは、全くゲランドは異なるのである。

経営ゼミナール代表 山本紀久雄

投稿者 Master : 2005年03月20日 16:18

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