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2010年06月01日

2010年5月例会の実施結果

2010年5月例会の実施結果

5月例会は2010年5月17日(月)に、経済評論家の森野榮一氏をお迎えし開催いたしました。
まず、森野氏はPIIGS問題、特に今回のギリシャ救済策について、対応政策を発表する度にユーロは下落し、世界の株式が下がるという実態を指摘されました。

また、これは国家・中央銀行でも投機筋に狙われると対抗できない現実を示しているもので、その投機筋の巨大な力は、世界中を巡るマネーは俗に一日3兆ドルともいわれているものが背景にある。
さらに、この「金余り」は2000年のITバブル崩壊を始めとして、リーマンショク等の対策で、先進各国の中央銀行が金融緩和、つまり金利引き下げを行なったことにありますから、自らの金融政策が今日の事態を招いている。

元々、ユーロ圏は統一的な財政・税務・法律等々を整備せず、単一通貨ユーロを先行させたこと、それがユーロ圏諸国の経済不均衡と、ギリシャの粉飾紛い財政発覚を機として金融危機が発生した。
結論として、多くのエコノミストは二番底があるとは考えていない。その根拠としては、GDPの3四半期連続底堅い成長であり、金利も低く、売り上げに対する在庫の比率も低く、住宅や耐久消費財の在庫が驚異的に積み上がっているわけでもないということから。

しかし目先の動きではなく、今の高失業率が解消されないうちに、次の景気後退があるのかどうかという視点から考えれば、二番底懸念は将来への確信に依存するものだ。
もし大衆心理が大衆の血気を萎えさせるようなら、景気後退のリスクが高まるであろう。

このような森野榮一氏の指摘について、ジックリ対応すべきと思います。

ご参加の皆さまの熱心な討論に感謝いたします。

投稿者 Master : 2010年06月01日 08:37

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