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2009年12月24日

2009年12月例会ご報告

経営ゼミナール
『ミシュランガイドに日本の優れた温泉を紹介するための戦略研究会』
実施報告

開催概要
【日 時】2009年12月20日(日)〜21日(月)
【内 容】外国人向けの日本観光ガイドに温泉を紹介するための方策研究
【宿泊・研究会】 伊豆天城湯ヶ島温泉「白壁荘」

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経営ゼミナールでは、清話会様のご協力を得まして、ミシュラン戦略研究会を伊豆天城湯ヶ島温泉・白壁荘にて行い、日本の温泉を世界に情報発信するための方策を研究しました。その結果をご報告いたします。


会場となりました白壁荘は、伊豆半島の真ん中、天城山の麓にある小さな温泉郷・湯ヶ島温泉にあります。
湯ヶ島温泉は、昭和の文豪・川端康成が愛し、第二の故郷と呼んだほどの文学ゆかりの地です。川端康成を慕って多くの文人がこの地に集い、またこの地で育った井上靖は故郷を慕い、優れた文学作品を生み出しました。
白壁荘の創業者、先代の宇田博司氏はこれらの文学を志す人を迎え入れる空間を用意しようと、白壁荘を創業しました。現社長と女将は、先代の志を受け継ぎ、旅館を経営されています。その情熱が脈々と生きている旅館でした。
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このような素晴らしい温泉地がなぜミシュランなど外国の旅行ガイドに紹介されないのか。そのヒントは、10月におこなった別府・ひょうたん温泉(ミシュラン三つ星獲得)への視察で明らかになりました。
日本の温泉が正しく評価されていない実態が、共同風呂のみが高評価を受けている状況から推測されました。その後当会代表・山本紀久雄はパリへ赴き、日本の旅行ガイド編集を担当しているリオネル氏に直接会い、その実情を確認しました。

そこで山本代表は、リオネル氏に日本の温泉実態を正しく伝え、かつその魅力を知ってもらうことが、日本を訪れる外国人観光客のために重要なのではないかと提案しました。リオネル氏は納得し、日本に来て日本人が推薦する温泉を見てみよう、と発言されたのです。
来春、リオネル氏は来日し、白壁荘を取材に訪れます。
そのときこそ、日本の温泉を正しくかつ魅力的に伝える戦術が重要になります。

リオネル氏を納得させたポイントは、世界から日本を見ること、つまりガイド編集者の立場から日本の温泉を見て、次善策を提案したことです。世界から見れば特殊な日本の温泉形態が、日本を訪れる外国人観光客から見れば魅力であることを正しく伝えること。これが日本を外国に紹介するためのキーポイントであり、リオネル氏が納得した要因なのです。
このことは、日本の観光立国化への方策事例のひとつであるばかりでなく、外国に向けてグローバルに事業を展開しようとお考えの方々にとっても役立つ具体的戦術事例であると確信します。

本研究会は今後も継続し、都度皆様にもご参加をお誘い申し上げます。
今後の展開をご期待ください。
以上

投稿者 lefthand : 2009年12月24日 08:45

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