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2005年12月25日

2005年12月19日 「文化に挑戦」 小野寺マヤノ氏・金子マサ氏

ご存知のように海外で日本の文化は大人気です。日本文化といいますと、かつては歌舞伎、能、生け花、お茶などの古典的・伝統文化が中心に海外で関心をもたれていました。ところが、このところの日本文化への関心は、古典伝統的なものに加えて、サブカルチャーといわれているもの、それはマンガ、アニメーションを代表とするものですが、それらが若い世代をとらえ、そこに加えて日本食が一大ブームを起こしています。

実は、今回発表していただいた剪画協会の小野寺氏と、ぬりえ美術館の金子氏は、この海外で一大ブームを起こしている一角に食い込もうとしているのです。今は剪画もぬりえも海外では無名です。だが、現在の日本文化ブームを考えれば、切り絵から発した剪画、きいちで知られている日本のぬりえも、海外で「ひとつの文化として認識される」はずだと二人は考え、大いなる野心を抱いて来年の秋にNY展を展開するのです。
この意図について二人から発表があり、それに対してご参加メンバーから活発な提言・苦言・アドバイス・心配事・・・いろいろありました。いただいた内容はすべて二人のお役に立つものばかりでした。それだけ二人の女性が描いている、未来の希望に暖かいご支援があったのです。ありがたい経営ゼミナールの皆さんのご好意でした。

さて、経営ゼミナールは脳力開発を背景理論としております。この視点から考えますと、今回の二人が成功するためには必ず押さえるべきポイントがあります。それは「立場の点検」です。
日本人写真家として世界で高く評価されている杉本博司氏は、30年前からNYで活躍し、欧米の現代美術界で認識され、それが日本に欧米のメディアを通じて入ってきて、初めて日本人が理解したのです。杉本博司氏はNYで成功したからこそ、世界で認められ、結果として日本でも高い認識になっているという事実、それはNYが認識する基準と、日本が認識する基準が異なっていることを証明しています。このような事例はたくさんあります。
ですから、今回、二人が海外で「ひとつの文化として認識される」ということを意図するならば、それは日本基準から一度離れて、NY基準に転換できるかどうかにかかっているのです。つまり、NYの文化判断基準を究明した上で、その基準で剪画とぬりえを再編集できるのか。二人が描き求めているNYでの成功は、正に「NYの文化基準」を創りえるか。そこにすべてがかかっているのです。
二人の成功を祈りつつ、成功するためには二人が「NY基準を究明すること」これがキーポイントであること、それが必要不可欠であると再度お伝えしたいと思います。

投稿者 Master : 2005年12月25日 13:48

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