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2007年01月19日

2007年1月15日 経営ゼミナール代表 山本紀久雄

2007年1月15日 経営ゼミナール代表 山本紀久雄

2007年の最初の経営ゼミナールは、本会の代表である山本紀久雄から「今年の経済と課題」と題しましてご報告申し上げました。
内容のポイントは
● 今年の日本経済と世界経済は順調に推移する見込み
● 課題は全要素生産性の上昇

経済はアメリカ大統領選と中国・北京オリンピックを来年に控え、この両消費大国が順調な経済運営を行っていくと思われるので、そこへの輸出が各国とも伸び、世界と日本経済も順調であるという内容です。

課題は生産性です。日本の一人当たりGDPは1993年まで世界のトップでした。しかし、その後年々ランクを下げて2005年度は14位に後退してしまいました。イギリスよりも下に位置します。世界第二位の経済大国というイメージは捨てた方がよいと思いますし、これから人口減ですから、一人当たりのGDP競争をすべきで、そのためには生産性をあげるしかないのです。

生産性と言いますと、すぐに思い浮かべるものに、労働単位あたりの付加価値で計算される「労働生産性」があります。また、設備に投資された「資本生産性」をイメージします。
しかし、これからは日本が持っている潜在力、つまり、潜在成長率を高めることが必要なのですから、この「労働生産性」と「資本生産性」だけを論議していては限界があります。すべての要素を考えた「全要素生産性」という視点が日本の成長には欠かせないのです。では、この「全要素生産性」とは何か。

それは労働と資本以外のものすべてです。例えばIT化の進展、国の政策面での規制緩和、産業構造の転換などがありますが、このような大きな枠組みでなく、一人一人や、一社一社が創意工夫をして、その結果で業績につなげることが最も大事な「全要素生産性」の向上策なのです。
その「全要素生産性」をあげるための視点、それは、考える力、脳力ですが、それについて銀行や洋傘、ハンバーガーなどの事例で紹介しましたが、とにかく経営者は「人の脳細胞から引き出す力」に今年全力をつくして、順調なる日本経済の風を取り入れて成長路線にシフトすること。
それが今年の最大の課題である、というのが今回のポイントでありました。  以上。

投稿者 Master : 2007年01月19日 06:05

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