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2006年05月19日

5月例会感想

5月の例会は、宮城県・東鳴子温泉で最先端の心を学ぶ研修を行いました。
5月の東鳴子温泉は、まばゆいばかりの新緑に彩られた絶好の季節でした。みずみずしい木々が私たちに活力を与えてくれるようでした。

早めに旅館に着くと、湯治のため長逗留されているお客様がいらっしゃいました。もう10日ばかり留まっておられるようでした。5〜6人で談笑されていたのですが、話によると別グループなのだそうです。湯治をしている間に仲良しになり、お互いに情報交換などされるようになるのだそうです。「ピア(仲間)」が形成されているのです。湯治場という旅先の特殊環境の中で生まれる心の変化が、こうした交流を生むのでしょうか。

  
このような清々しい環境の中、今回は「ピア・カウンセリング」というカウンセリング技能を学びながら、現代の「こころ」について考えました。
ピア・カウンセリングとは、「仲間同士のカウンセリング」という意味で、臨床心理士などが行う治療を目的としたカウンセリングではありません。職場の同僚や友人、家族といった、あるグループに属する仲間同士=ピア(peer)の中でのカウンセリングです。そして、ピア・カウンセリングの技能の基本となるのは「傾聴」なのだそうです。
傾聴はコミュニケーション技法なのですが、その本質は「相手の話を聴く」ことです。相手の話を聴くとは、相手が聴いてくれたと感じて、相手との信頼感が生まれる、人と人との絆をつなぐコミュニケーションの技能だということなのです。

研修後の懇親会の席で、妻が夫に離縁されないための100ヶ条という話題が出まして、その1位が「私の話を聴いて!」だったそうです。職場で、友人と、あるいは家庭で、私たちは相手の話を聴けているでしょうか。そんなことを考える機会をいただいた研修だったと感じました。

(田中達也・記)

投稿者 lefthand : 2006年05月19日 17:19

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